about us

カディプロジェクトは、インド・ビハール州ブッダガヤで雇用を作るために活動してきた合同会社ニマイニタイの廣中と、アジアのスラム地域の住居環境を研究してきた滋賀県立大学の川井准教授が出会ったことで、本格的に走り出したプロジェクトです。

プロジェクトメンバー紹介

廣中桃子
合同会社NIMAI‑NITAI 代表
NIMAI-NITAI代表/デザイナー。
カディプロジェクト発起人。

「援助では本当の意味で自立はできない。汗水流して、力強く生き抜いて欲しい。」

ブッダガヤを初めて訪ねたのが2007年。11年の歳月が経たった今でも、何度訪ねても、いくら長く滞在しても、この土地での私は外国人であることに変わりはなかった。
それは、いくら現地のためにやっていたとしても、自分のエゴに過ぎないという事を自覚する、ということの繰り返しでした。
それでも、何ができるだろうかと、その意味を考え続け、フェアトレードと呼ばれるビジネスを通した関係が、この村と繋がり続けれるひとつの答えでした。
それも、数年が経ち、疑問が生まれ、フェアトレードと呼ばれる貿易ビジネスには、根気とセンス、そして経験が必要で、フェアトレードで携われる人はごく限られてしまう。
もっと、土着的に、彼らの生活スタイルを壊さず働ける、継続的な仕事はないだろうか。
その答えがカディであることに確信するまで、そう時間はかかりませんでした。
糸を紡ぐことは、平和を紡ぐこと、そのものです。
このプロジェクトのスタートは、自立の道へのスタートライン。
数年先、数十年後に、プロジェクトの答えが出るときまで、この土地に関わり続けること。
女性たちが紡いだ糸が、いつかニマイニタイの洋服の糸になるまで、そう遠くはないと思っています。
援助が必要でなくなるその時まで、それがこのプロジェクトの最終目標地だと思っています。

川井操先生

川井操先生
滋賀県立大学環境科学部環境建築デザイン学科准教授

アジア研究と地域実践の横断
これまでフィールドサーヴェイによるアジアの都市貧困地区の研究を行っていました。
具体的には、都市形成史、都市環境問題、コミュニティの構成、建築類型を明らかし、さらに21世紀型の持続可能な都市や集落、建築のあり方を模索しています。
国内の地域研究として、地域資源を再発見しながら、人口減少によって空き家となった古民家の改修プロジェクトを行ってきました。
グローバル社会で同時代的に起こる課題に果敢に取り組むことのできる人材育成・建築教育の構築を目指しています。
このプロジェクトは、アジア研究と地域実践を横断しながら、生きること、暮らすこと、働くこと、を我々に問いかける素晴らしい機会です。現地の人々と学び合える場所になることを期待します。

芦澤竜一先生

芦澤竜一先生
滋賀県立大学教授/芦澤竜一建築設計事務所主宰

場所固有の建築と風景を目指して
現代社会におけるサスティナビリティを前提とした場所固有の建築を探求し、日々設計活動を行っています。
同時に大学の研究室では、国内、アジア等の各地域と向き合いながら、各地において「まち」や「建築」がいかにつくられるべきかを研究しています。
未だ近代化されいない地域において、我々がもつ既成概念を安易に持ち込まず、それぞれの地域で形成された環境、文化、慣習そして人々の生活や生業をよく観察し、現地の人々のための建築の役割やありかたを導き出すことが求められます。
このプロジェクトでも、村の人々や自然の声を聴き、ハティヤール村でしか見られない建築と風景が立ち上がることを期待しています。

大野宏さん
滋賀県立大学大学院生

ハティヤール村の人とつくる場
フィリピンなどの発展途上国の貧困地区で、現地の生活入り込み、現地の人と一緒に建築を設計・建設活動をしています。外から見ると貧困と言われる地域の内には、自分たちで収穫した食、土地の風景をつくる建物、みんなで集まって住む人々、豊かな生活がたくさんあります。

プロジェクトの地、インド ハティヤール村も同じです。カースト制度から外れた村の生活の中には 、力を合わせて働く屈強な男性達、家の前に集まり井戸端会議をする主婦、自然に囲まれた村の中を駆け回る子供達、たくさんの笑顔に満ち溢れています。かと言って、発展が遅れている村では、生活環境が良いとは言えません。この様な場所で現地の豊かさを持った、より良い 場所をつくれるように、今回のプロジェクトを進めて行きたいと思います。

橋本光祐さん

橋本光祐さん
滋賀県立大学大学院生

貧困が生まれない世界を実現するために
私は大学学部生時代に卒業論文・卒業制作の一環でインドのムンバイにあるスラム街の調査を行いました。調査対象のスラム街は再開発対象地区であり、多くの生業や住民間の豊かなコミュニティがあるにも関わらず数年後にはスラム街は解体され、住民の居住空間は失われます。そして、職と住居を失った人々は新たな生活の場を見つけなければなりません。このようにトップダウン式の計画は貧困問題を悪化させてしまいます。
カディプロジェクトでは、トップダウン式ではなくハティヤール村に暮らす人々に寄り添ったものとして進めていきます。彼らとの対話やドローイングを通じて生活に入り込み、その延長線上としてカディの工房を設計し、村に新たな風景を創り出します。

応援サポーター

倉石寛先生

倉石寛先生
立命館大学稲盛経営哲学研究センター 副センター長

立命館大学OIC総合研究機構 稲盛経営哲学研究センター 副センター長。2011~2015立命館大学教育開発推進機構教授、立命館附属校教育研究・研修センター長。1971~2014年度にかけて私立灘中学・高校で日本史の教鞭をとる。教頭時代には「土曜講座」を開講、卒業生を中心に、ソーシャルな活動をする専門家・実務経験者を招き、灘高生に偏差値を超えたキャリアについて考えさせる。歴史教育者協議会のメンバーでもある。

金井文宏先生

金井文宏先生
立命館大学稲盛経営哲学研究センター研究員 客員教授

高等学校社会科教員(兵庫県)、(株)シティーコード研究所(都市計画事務所)、(株)西洋環境開発を経て、現在、株式会社都市文化研究所 代表取締役(1992年~)
甲南女子大学人間科学部(教育学)非常勤講師(2003年~)

協賛

学校法人安城学園 様

寺部 曉
学校法人安城学園 理事長

学校法人安城学園は、官尊民卑・男尊女卑の風潮が極めて強かった明治の末期に女性の社会的(=経済的・政治的・文化的)自立を実現するために裁縫女学校を設立しました。「誰でも無限の可能性を持っている」という創立者の信念が原点になっています。
NIMAI-NITAI の社会貢献活動に今回協賛させていただいたのは、「裁縫技術の習得を通してブッダガヤの女性の社会的自立を支援したい」というカディプロジェクトの基本コンセプトが創立者の信念と一致していて共感できたからです。このプロジェクトがブッダガヤの女性の潜在能力の開発に役立つことを心から念願しています。
学園では、新しい教育システム「学びの泉」の開発に取り組んでいます。皆様のプロジェクトに対する真摯な取り組みは学園の学生・生徒にとって「生きた教材」となりますので、今後ともWin-Win 関係に基づいた相互連携ができればと考えています。
最後に、ブッダガヤの人々が社会的に自立され、「生きる意志と生きる力と生きる歓びに満ち溢れた人生を送ることができますよう!」心からご祈念申し上げます。

関西地域NGO助成プログラム(関西NGO協議会・眞如苑催)

インド現地体制(インド・協力メンバー)

KARVEEN SINGH
NIMAI-NITAI現地パートナー代表
カディ組合ビハール州本部
カディ組合ガヤ本部代表:Sunil Kumar
カディ組合ガヤ本部福代表:Kapil Kumar
カディ組合ガヤ本部ブッダガヤカディ組合シニア代表
Indardav Choudhary
ハティヤール村村長
NIKESH KUMAR
ハティヤール村学校(AOZORA Welfare Trust)校長
PAPU KUMAR
ブッダガヤ建設資材会社社長

事務局概要

  • 事務局

    カディプロジェクト事務局
    (合同会社 NIMAI-NITAI)

  • 住所

    滋賀県近江八幡市出町59

  • 代表

    廣中 桃子